令和二年(2020)10月28日に復元完了した二の丸角櫓が見えてきた。通路よりも少し高いところに建っている。二の丸角櫓の建築に当たっては、遺構保護のための盛り土を行った後、礎石が設置された。礎石には二の丸角櫓から出土したものも用いられている。
二の丸角櫓を城内側から見る。水戸城には角櫓が4つあり、そのうちの一つがこの二の丸南西隅に建つ二の丸角櫓であった。他には下の丸南東隅、本丸の北西・北東の隅にあった。
二の丸角櫓の東側の附櫓のようす。二の丸角櫓は中央の角櫓と、北と東にそれぞれ多聞櫓が接続している。角櫓部分は二階建てとなっており、高さは約9.7メートルある。
二の丸角櫓の北側の附櫓のようす。二の丸角櫓の建築に当たっては、当時の実測図や絵画を参考に、復元位置や規模、入母屋破風の向きが決められた。
二の丸角櫓の礎石の展示。発掘調査の結果、本来の位置がわからなくなった二の丸角櫓の礎石が7個発見され、そのうちの3個が展示されている。礎石の上には建物の柱が載るので、平らに整形されている。残りの4個は角櫓の礎石として活用された。
二の丸角櫓の北側の附櫓から中に入ることができる。二の丸角櫓は一度安永五年(1776)に焼失。のちに再建されたが、明治から大正年間までに解体されたと推定される。令和三年(2021)に安永五年に焼失した後に再建された櫓の姿が復元された。