府中城は大掾氏が正平年間(1346~1379)に築いた城である。当地には8世紀初頭頃から常陸国衙が置かれる重要な土地であった。その後時代が下り、天正十九年(1590)に豊臣秀吉による北条氏討伐が行われた際、大掾氏は北条方に付いたため、豊臣方の佐竹氏の攻撃を受け落城した。その後、佐竹家当主・義宣の叔父・義尚が城主となった。佐竹家が関ヶ原合戦後に出羽(現在の秋田県)に転封されると、六郷乗政が入った。六郷氏の後は皆川氏が入るが、皆川氏は無嗣改易された。
その後、元禄十三年(1700)に水戸藩主・徳川頼房の五男・松平頼隆が府中藩を立藩し、当地に陣屋を開いた。府中藩は幕末まで続いたが、廃藩置県で廃藩された。
現在は陣屋門と土塁の一部が残る。
大掾氏が正平年間(1346~1379)に築いた城。当地は常陸国衙が置かれる重要な土地であった。天正十九年(1590)に豊臣秀吉による北条氏討伐が行われた際、大掾氏は北条方に付いたため、豊臣方の佐竹氏の攻撃を受け落城した。元禄十三年(1700)に水戸藩主・徳川頼房の五男・松平頼隆が府中藩を立藩し、当地に陣屋を開いた。現在は陣屋門と土塁の一部が残る。
(2013/6/30 作成)